今回は、無料で使える画像生成AI「Craiyon(クレヨン)」についてご紹介します。
旧名「DALL·E mini」として登場したCraiyonは、テキストを入力するだけでユニークな画像を一瞬で描いてくれる、シンプルで楽しいツールです。
本記事では、Craiyonの特徴や使い方、他の画像生成AIとの違い、使う際の注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
これからAI画像生成を試してみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
Craiyonとは?
Craiyon(クレヨン)は、テキストから画像を自動生成できる無料のAIツールです。
もともとは「DALL·E mini」という名前で公開されていたもので、OpenAIの「DALL·E」のような画像生成をオープンソースで再現しようとする試みから誕生しました。
名前の通り、「クレヨンで絵を描くように、気軽に画像を生み出せる」のが特徴。ユーザーが入力した言葉(プロンプト)をもとに、一度に9枚の画像をAIが生成してくれる仕組みになっています。
商業利用を目的とした高精細な画像生成ツールと比べると、画質や精度は控えめですが、その代わり「無料・登録不要・誰でもすぐに使える」という手軽さが魅力。英語中心のUIながらも、簡単な日本語や英語プロンプトで十分に楽しめるツールです。
また、Craiyonは研究・教育目的にも使われており、AIがどのようにテキストから画像を生成するのかを体験的に学ぶための入門ツールとしても評価されています。
主な特徴と機能
Craiyonは、誰でもすぐに使える手軽さが魅力の画像生成AIです。ここでは、具体的にどんな特徴や機能があるのかを見ていきましょう。
1. テキストから画像を生成
Craiyonの基本機能は、ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)に基づいて画像を生成することです。たとえば「cat wearing sunglasses(サングラスをかけた猫)」と入力すれば、その内容を反映した画像が自動で描かれます。
2. 一度に9枚の画像を出力
Craiyonは、一度のプロンプトで9枚の画像をまとめて表示してくれるのが特徴です。さまざまなバリエーションを一気に比較できるので、イメージの幅が広がります。
3. 独特なスタイルと表現
生成される画像は、やや粗めでコミカルな印象があり、「リアル志向」というよりは「アイデアスケッチ」「おもしろ画像」的な使い方に向いています。ディープラーニングの学習データの関係で、構図や顔のバランスが崩れることもありますが、それが味として楽しめるのもCraiyonの面白さの一つです。
4. 完全無料で登録不要
メール登録やログインも不要で、誰でもブラウザからすぐ使えるのは大きな魅力です。広告表示はあるものの、有料プランに移行しなくても画像生成自体は問題なく行えます。
5. 英語プロンプトが推奨される
Craiyonは基本的に英語での入力を前提に開発されています。そのため、英語で入力するほうがより適切な画像が出やすいです。とはいえ、「富士山」「ネコと宇宙」など簡単な日本語でもある程度の画像は生成可能です。

ちょっとヘンテコな絵も出てくるけど、それもAIの個性!遊びながらAIのしくみを知れるなんて、最高の冒険だねっ!
Craiyonの使い方(手順つきガイド)
Craiyonは、アカウント登録やアプリのインストール不要で、誰でもすぐに使い始めることができます。ここでは、基本的な使い方をステップごとに解説します。
ステップ①:公式サイトにアクセス
まずはCraiyonの公式サイトにアクセスします。
👉 https://www.craiyon.com/
ブラウザはChromeやSafariなど、一般的なものでOKです。スマホからの利用も可能ですが、表示エリアが狭いためPCの方が快適です。
ステップ②:テキストを入力(プロンプト)


画面中央のテキストボックスに、生成したい画像のイメージを英語で入力します。
例:
- “a cat wearing sunglasses”(サングラスをかけた猫)
- “a futuristic city at night”(未来都市の夜景)
※日本語もある程度対応しますが、英語の方が精度が高く、バリエーションも豊富です。
ステップ③:画像生成ボタンをクリック
「Draw」ボタン(または紙飛行機のアイコン)をクリックすると、画像の生成が始まります。生成には通常20〜30秒ほどかかります。
ステップ④:9枚の画像が表示される


Craiyonは一度に9枚の画像を出力します。それぞれに少しずつ違った特徴があり、好みの1枚を選んで保存することができます。
ステップ⑤:画像を保存 or シェア
気に入った画像をクリックすると拡大表示され、右下の「Download」ボタンから保存が可能です。また、SNS用のシェアボタンも用意されています。



迷ったら、まず“ネコ+〇〇”で試してみるのがオススメだよ!想像を超える画像が出てくるかもっ♪
有料プランとの違い(Pro版)
Craiyonは無料でも十分に楽しめる画像生成AIですが、Pro(有料)プランにアップグレードすることで、より快適に・高品質な画像生成が可能になります。ここでは、無料版との違いをわかりやすく解説します。
✅ Proプランの主なメリット
機能 | 無料版 | Pro版(有料) |
---|---|---|
広告の表示 | あり | なし |
生成速度 | 標準(数十秒) | 高速モードあり |
解像度 | 標準画質 | 高画質(大サイズ) |
背景削除機能 | なし | あり |
商用利用の可否 | 利用条件に注意 | 許可(条件あり) |
優先的な画像生成枠 | なし | あり |
※Pro版にはいくつかの料金プラン(月額・年額)があります。タイミングによってはセール価格もあるため、公式サイトで最新情報をチェックしましょう。
✅ Pro版がおすすめなのはこんな人
- AI画像をプレゼン資料やSNS投稿に使いたい人
- 解像度の高い画像を印刷・商用利用したい人
- 作業効率を重視して、広告なし&高速生成で快適に使いたい人
✅ 無料版でも十分楽しめる
一方で、カジュアルな利用やアイデア出し、遊び感覚で使うなら無料版でも十分です。特に「ちょっと面白い画像を作ってSNSでシェアしたい!」というレベルであれば、ProにしなくてもCraiyonの魅力をたっぷり楽しめます。
他ツールとの比較(簡易比較表つき)
AI画像生成ツールはCraiyonだけではありません。現在では多くの高機能なツールが登場しており、それぞれに特徴や強みがあります。
ここでは、Craiyonと代表的な画像生成AIをいくつか比較してみましょう。
主要ツールとの比較表
ツール名 | 無料で使える? | 日本語対応 | クオリティ | 特徴 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|---|
Craiyon | ◎(広告あり) | △(簡単な日本語可) | ★★☆☆☆ | シンプルで軽い。遊びやスケッチに最適 | 初心者向け |
DALL·E 3(Bing) | ◎(Microsoft経由) | ◎ | ★★★★☆ | 精度の高い画像生成。ChatGPTと連携可能 | 全レベル向け |
Leonardo AI | △(制限あり) | ◎ | ★★★★★ | 高解像度&美麗アート。商用利用も視野に | 中〜上級者向け |
Midjourney | △(要Discord) | △ | ★★★★★ | アート的表現が得意。プロンプト精度が重要 | 中〜上級者向け |
※おすすめ度は「初心者の使いやすさ+出力のバランス」を基準にしています。
Craiyonの立ち位置とは?
Craiyonは、他の高精度ツールと比べるとクオリティ面ではやや劣りますが、そのぶん軽快に使えるのが強みです。
「AI画像生成ってどんなもの?」「ちょっと試してみたい!」という初心者にとって、最初の一歩にちょうどいい存在と言えるでしょう。



ツールによって得意分野も表現のクセもぜ〜んぜん違うんだよ!最初はCraiyonで、AIの世界に飛び込んでみようっ♪
Craiyonを使う上での注意点
Craiyonは手軽に楽しめるAI画像生成ツールですが、使う前に知っておきたい注意点もいくつかあります。思わぬトラブルを避けるためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
⚠️ 1. 著作権や商用利用には注意
Craiyonで生成した画像には著作権表記は不要とされていますが、公式には商用利用が明確に保証されていません。Pro版ではある程度許可されていますが、ロゴ制作や商品化などの用途には向かない場合があります。
🔍 公式FAQより:「個人利用は自由だが、商用利用にはPro版の利用や別途確認が推奨される」
⚠️ 2. 画像のクオリティは不安定
Craiyonは画像の質が安定していないことがあり、思った通りの絵にならないことも多いです。特に人物の顔や手など、細かい構造を伴う画像は崩れやすく、シュールな結果になることも。
⚠️ 3. 入力テキストによって結果が大きく変わる
プロンプトの精度が画像の出来を左右します。英語で具体的に描写する方が、狙った画像に近づきやすいです。たとえば「a fantasy castle in the clouds(雲の中のファンタジー城)」のように、情景やスタイルまで入れるのがコツです。
⚠️ 4. プライバシーへの配慮
人物の名前や著名人に関するプロンプトを使うと、想定外の画像が生成される場合があります。SNSにアップロードする際は、内容や意図を誤解されないよう注意しましょう。
Craiyonは日本語で利用できる?
Craiyonは誰でも無料で使える便利な画像生成ツールですが、基本的には英語での使用を前提とした設計になっています。ここでは、日本語でどこまで使えるのかを詳しく解説します。
日本語プロンプトは「簡単な単語」であれば可
Craiyonは完全な日本語対応ではありませんが、「富士山」「猫」「着物」「アニメ風の男の子」など、単語ベースであれば画像が生成されることがあります。
ただし、「夕暮れの街を歩く着物の女性と柴犬」といった複雑な文や文法的な日本語には対応できず、うまく画像が出ない場合が多いです。英語に翻訳して使うのがベスト
精度の高い画像を作りたい場合は、日本語で考えたプロンプトを英語に翻訳してから入力するのが最も効果的です。
たとえば:
日本語 | 英語プロンプト |
---|---|
宇宙を旅する猫 | “a cat traveling through space” |
雪の中の和風の城 | “a Japanese-style castle in the snow” |
ピアノを弾くロボット少女 | “a robot girl playing the piano” |
Google翻訳やDeepLを活用してもOKです。


メニューやUIは英語のみ
Craiyonの操作画面は、現在のところ日本語化されていません。ただし、基本的な単語(Draw=描く、Download=ダウンロードなど)だけ覚えておけば、操作に迷うことはほとんどありません。
まとめ
Craiyon(クレヨン)は、誰でも無料で使える画像生成AIとして、これからAIを触ってみたい人にぴったりのツールです。
複雑な操作や登録も不要で、思いついた言葉を入力するだけで画像が9枚生成されるという手軽さは、他の高機能ツールにはない魅力。
ただし、画像のクオリティや商用利用の制限、プロンプトの英語対応など、注意点もいくつかあります。
とはいえ、遊び感覚で使ったり、アイデアのスケッチに使ったりと、AIとの創造的なコミュニケーションを楽しむには最適な入門ツールです。
特に初心者の方にとっては、「AIってこうやって絵を描くんだ!」という発見がきっとあるはず。
まずは気軽に試して、AIとの“お絵かき冒険”を始めてみてはいかがでしょうか?
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